できあがったものより、建設中の方が好きです。地下トンネルの建設現場とか、巨大橋の建設現場とか。
「巨大構造物大好き」なんて話に激しく共感。大きい建物とかみると、無性にワクワク感が溢れてくるんですけど、そんな経験とか無いですか?高層ビルは外から見ても好きですし、中に入って3、4階まで吹き抜けになってたりすると、その「密閉されてる中に存在する巨大な空間」というのもにすごい興奮してしまいます。東京ドームとか東京国際フォーラム(ここの吹き抜けロビーとか大興奮)とか。
特にその構造が目に見えるカタチに「メカニカル」であればあるほど、盛り上がってきちゃうんですよねえ。それの究極が「鉄骨剥き出しの構造物」。これ、萌えまくり。身近な鉄骨が魅力の構造物って、実は「橋」とかそうなんですよ。橋の上部、アーチ状になってる鉄骨や、つり橋のケーブルなんかもなかなか良かったりしますが、特に橋の上からでは見えない、橋を両岸側から支えるように入り組んで構成されてる鉄骨部分が結構キてる気がします。
それから鉄骨構造物の大御所、「鉄塔」も忘れちゃなりませんな。他の構造物とはまた違って、鉄塔って「物静かな巨人」っぽいんですよね。主張が弱いというか縁の下の力持ち風というか。また、送電鉄塔だったら送電線の為の支えっていう役割あんですけど、「ほんとに役に立ってんのかよ?(鉄塔さんには失礼な話ですが。)」って感じちゃうような無用感。超芸術トマソン的好奇心が湧き上がってきます。そこがまた素敵。
で、そんな巨大構造物を取り巻く魅力に関して、俺は、「その巨大構造物の最期が好き」。取り壊される、解体される様子を見るのが好きなんですよ。構造物がその目的の役割を終え、トマソン的存在をも超越した行き着く先が、解体っていう有終の美なんじゃないかと。その最期に燃え尽きる様こそ美しい、とか、カッコつけて言いたくもなっちゃうわけですよ。その構造物周りの人間ドラマとか、自分とその構造物との接点、思い出とかを走馬灯のように思い出しつつ、1つ1つの鉄骨が順々に取り外され、あんなに巨大だった構造物がそこに無くなる虚無感。あるはずのものが無くなることで自分が今ここに立ってるという存在の再確認をも、その解体は映し出してくれるのかもしれません。(大袈裟)
先日の不忍池の変なカタチの建物の話で出てきた建築デザイナー菊竹清訓氏の過去のプロジェクト、作品を調べていたら、今さら、知ってる人には今さらな話なんですが、エキスポタワー解体の事実を知り、写真や詳細の綴られたその記録をいろいろ見ていました。
エキスポタワーは2003年3月に解体が完了し、すでに存在しません。このページでは写真を中心にタワーの往時の姿を紹介しています。
こちらのサイトではエキスポタワーに関する情報、作られた背景や歴史、タワーのマメ知識までコンテンツにまとめられています。「解体観察写真日記」には2002年8月から2003年3月解体完了までの毎日のタワー解体作業の様子が写真に収められており、非常に見ごたえありますよ。タワーとその周辺の写真は「タワーとその風景」というページにもあり、こちらも非常にいい写真が揃ってます。
「解体観察写真日記」、2002年8月の記録1日目から全部見てたんですけど、最後の最後、2003年の3月解体完了日の記録で、近くに行って撮られた写真の別ページがあるんですけど、このページの最後の写真、最後の日の最後の写真で泣きました。マジ感動巨編。
エキスポタワーなんてはじめて聞いたし、予備知識無くってよくわかんないって人にはエキスポ開催・エキスポタワーの建設から解体までをまとめたFLASHムービーがありましたのでこちらをドーゾ。
かつて、大阪万博跡地にそびえ立っていた塔。それが「エキスポタワー」だ。
FLASHの他にも、解体記録では状況がテキストでよくまとめられており、写真もかなり近くで撮られたものが多い感じです。また、「エキスポタワーの廃材を使った作品」を作った美術家・ヤノベケンジ氏の特集も興味あるものだった。サイン会でのヤノベケンジ氏とのやり取りが書かれてるんだけど、あくまでもこの作品に関して、今度は無く、今回限りのものだということらしいので、『作った』と書いてみた。エキスポタワーの歴史を知って解体の記録を見て、この展覧会、この作品のことを知ったら、「今回限り」というのも寂しい気もするけど、何となくその気持ちというか、そうしたい思いというものが、わずかばかりながらわかるような気がしたなあ。
サイト管理人さんがこの作品の印象をあまり良く感じていなかったみたいだけど、それはきっと、長い間エキスポタワーを見てきた、タワーの思い出ギッシリの自分自身の心の中で、「自分だけのタワー・オブ・ライフ」が出来上がっちゃってたんじゃないかなあー、と思った。何にも変えがたい、自分が見てきた全てが、自分だけにわかるカタチで作られたタワー・オブ・ライフ。自分だけの最高芸術の前にはさすがに太刀打ちできなかったのかもね。
また、万博のパビリオンの話。このパビリオンなんだけどこれもまた巨大構造物なんだよねえ。で、このパビリオンは開催が終わると解体されたり移設されたりしたようで、その様子を収めた写真があるサイトがありました。
1997年に実家の物置のなから、万博の時、貰ってきたパンフレットなどがゾロゾロ出てきました。それを元にこのサイトを制作しました。大阪万博を体験した方には懐かしく、まだ生まれていなかった方には、新鮮に写れば幸いです。1970年の大阪には未来があったのです。
こちらの、万博写真館→解体写真集に各国パビリオンの解体写真が多く公開されてます。かなり独特なデザインで設計されたパビリオン建造物が多かったのか、その解体の画もかなり不思議なものになってるのが多いですね。「どんなカタチの建物だったんだよ?」なんていうのも。これまた解体記録観察のオモシロさかもしれませんな。
そうそう、最近、ってか、この前の3月に解体完了した身近な「超巨大構造物の解体」があったんですよね。世界的にも有名な構造物の解体です。しかも、ここは俺も何度も行ったことあるので、「ああ、無くなっちゃうんだ・・感」がタップシですよ。
『ららぽーとスキードームSSAWS(ザウス)』の解体工事の写真を掲載しています。
ザウス天国 | ザウス情報交換サイト
世界最大の室内スキー場の解体ですよ。一昨年9月に閉館、昨年8月に解体が開始されこの3月で解体が完了した、それこそ「鉄骨の砦」だったザウスの解体記録です。写真メインのサイトもありました。
さよならザウス
ザウス解体観察記(その1)
ザウス解体観察記(その2)
行ったことある場所ってだけでも無くなっちゃうのが寂しいんですけど、このザウス、作ってるときも毎日その様子を見ていたんです。高校の時、通学の電車の中から毎日見えたんですよ。(ちなみに総武線の船橋-東船橋間くらいだったかな。海側を正面に座ると目の前にあのドデカイ物体見え、日に日に成長していく姿がすごく迫力ありました。。) それだけにこの解体の記録は特別な思い入れを持って見てしまいましたな。
あー、この感情移入こそが解体記録の醍醐味なのかもしれないなあ。。
【橋関連】
つまようじ ブリッジ コンテスト
(限られた量のつまようじで橋を設計・組み立てし、その強度を競うコンテストです。)
橋のつくりかた入門
(橋って工場で作られるもんだったんですね。)
Bridge Builder Magazine
(橋設計に関する情報誌みたいです。)
BRIDGE BUILDER-fan site
(橋設計をシミュレートして強度が要求を満たせるかというようなゲームのファンサイトみたいです。)
【超芸術トマソン関連】
トマソン・リンク
(トマソン用語に「阿部定」なんてあったんですね。かなり的を得た用語だとは思いますが。)
Who is Akasegawa, Genpei?(赤瀬川原平基礎講座)
【ヤノベケンジ関連】
YANOBE KENJI ART WORKS /// ヤノベケンジ アートワークス
ヤノベケンジ MEGALOMANIA展
MEGALOMANIA
(MEGALOMANIAの開催終了までを学芸員の方がウェブログ形式でまとめられたサイトです。)
【万博関連】
太陽の塔
(太陽の塔の内部に入れたんですね。生命の樹、非常に興味あります。芸術は爆発です。)
日本万国博覧会記念機構
【解体関連】
日本ブレイク工業
エキスポタワー!
見たはずなのにサッパリ記憶に無いのは太陽の塔の裏の黒い方に心奪われたからかな?
2001年に1週間休みがとれて、さて何処へ行こうかなぁと思って、とりあえず東京から大阪に移動して万博記念公園に行って、黒い太陽の塔にやたらと感動した記憶が蘇るっす。
でも雨の日の平日には公園中見渡しても誰も客はいなかったけど…。
太陽の塔の「黒い太陽(過去の太陽)」、あれ、結構怖い感じですよねえ。
当時のチビッコのトラウマになってたりしそうですな。
エキスポタワーは紹介したように解体されてもうすでにこの世界から消えてしまいましたけど、
太陽の塔は永久保存されるということみたいですね。