[中央林間で]最近聴いたCD 200907[また会ってたんだろ?]
マル 2009-08-01 [朴訥音楽評]
Blur / Live@Hydepark

ダウンロード&通販のみリリースのリユニオンBlur@ハイドパーク公演のオフィシャル音源。初期~最新作(つっても2003年リリースなんだけど)の"thinktank"までバランスよく網羅したセットリスト。"Girls & Boys""Song2"なんか のライブの定番曲はもちろん、"Country House"みたいなメンバーが執拗に避けていた曲や、"Oily Water"みたいな通好みな曲もプレイしていたりして、初心者からマニアまで大 満足の内容。というかファンとしては1曲目がファーストの"She's so high"ってところでもう文句のつけようがない!
当時は「これは迷走気味なんじゃ?」と思っていた曲も、メンバー全員円熟味を増していて、非常に素晴らしい内容になってる。歳を重ねることってこんなに素敵なことなんだね。

ちなみにこれから買う人は2日間あるもののセットリストは一緒なので、どちらか1日だけ買えばいいと思う。

Cycheouts Ghost / Prapanca【戯論】

大阪が誇るハードコアブレイクビーツ界のキング、サイケアウツゴーストの新譜。ディープなダブステップ・ブレイクコアがメインで、初期のアニメ・ゲーム系の大ネタ全開と比較すると、やや地味な印象があるかもしれないけど、これはこれで破壊力満載。僕的にはゴーストつく前から憧れの存在。ネタ全開の初期音源はちょっと前に出たベストで聴けるので、それとセットにして聴くといいと思う。

Sliimy / Paint Your Face

「見た目がプリンスっぽい」+「PVが洒落ている」という、ものすごくナンパなところから入ってしばらくチェックしていたフランスのアーティストなんですが、満を持してリリースされたアルバムがすごいいい。プリンスというよりはコステロとか10㏄に近い感じの、非常に上品で練り込まれたポップス。今年のサマソニに出るみたいなんだけど、どういう感じでライブやるんだろうか、ちょっと気になるところ。

The Phenomenal Handclap Band / The Phenomenal Handclap Band

NY出身の8人組バンドで、各メンバーとも豊富な経歴があるようなんですが、詳細はよくわからず。他の音源とかは、もうちょっとUSインディー臭がしていたけど、このアルバムに関して言えば、汗臭さのないスライ&ザ・ファミリーストーンとでも言うべき、クールなファンクネスが夏の蒸し暑さを忘れさせてくれる感じ。いや、もしかしたら「クールな」という部分はNY出身てところだけで勝手に思い込んでいるだけかもしれないけど。でも、ただの懐古主義にはとどまっていなくて、たとえば"15 to 20"みたいな今っぽい節回しを要所要所にうまく織り込んでいてクセになる。
ディスコパンクでもエレクトロ二カでもなく、こういう方向にいくバンドが2009年のニューヨークにいるというところがおもしろいんじゃないかと。

トータス松本 / FIRST

先日活動休止を発表したウルフルズのトータス松本のソロ。レコード会社移籍してから「これは活動休止するんじゃないだろうか?」というモヤモヤ感は、それまで追いかけていたファンならみんな思っていたと思うんだけど、このソロを聴いたらなんかいろんな意味で納得してしまった。なにを根拠に納得したかというと、先行シングル「涙をとどけて」「明星」をはじめ、アルバム全編で歌われている日常の断片のなかで、関西弁ががっつり排除されているという点。

むかしから関西弁を使ってソウルするアーティストは結構いるし、そのなかでもデビュー当初から大阪という地域性、そしてそのアイコンとしての関西弁を歌にすることを強みにしていたトータスが、その中日岩瀬の鬼スライダー級の決め球を外してまで勝負してきた渾身のソロアルバム。どう考えても自覚的だと思うんだが、どうなんだろうか。

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HONDALADY
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