松田聖子/Seiko plaza
マル 2004-11-22 [朴訥音楽評]
デビュー曲「裸足の季節」から「風立ちぬ」までのシングルを網羅した聖子ちゃんの初期シングルコレクションです。収録曲かぶりまくりのベスト盤が何枚も出ているんだけど、アルバム収録曲含めて、初期音源のいいところを網羅しているのでこのCDを紹介。何聴いてんだお前? とか言われそうな気がしますが、大瀧詠一や財津和夫、呉田軽穂(松任谷由美)と当時の(現在もだけど)最強打線的作曲家陣が綴るメロディ、歌謡曲という鉄板のシバリの中で最大限に遊んでるアレンジ、どれをとっても聴き逃すとが出来ないくらいのハイクオリティで。

その最強のバックトラックにのせるのは、松田聖子というこれまた極上の素材。発語のリズム感や促音便の抜け、声の張り、伸ばし方/切り方、ブレスが聴いててとても心地よくって初期の松田聖子につきものだった「歌が下手」というレッテルも全然気にならないどころか、例えが乱暴すぎるけど黒人のそれに近い先天的な才能を感じてしまいます。ヘタに上手い歌手よりも聴いてて気持ちいい、や充分に上手いんだけど。
そしてそれを包み込むのは80年代歌謡曲特有のミキシング技術。波形をコンプで潰しまくって、リスナーの耳を無理やりこじ開けて入ってくる昨今のJ-POPも主張があっていいんですが、長く聴いてると疲れるもんね。たまにはこんなのもいいじゃないですか。

んで今回このレビュー書くために検索してみたら、

http://www.seikomatsuda.net/

ディスコグラフィーで全曲の歌詞を公開している。権利関係が邪魔して、こういうのなかなかできないだろうけど、それをあたりまえにできてしまう聖子パワー。これはすごすぎる。

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HONDALADY
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