エンジンの爆音で「ドラえもん」や「メリーさんの羊」を演奏しながら暴走していた男もいたという。
将来の夢はやっぱミュージシャンだったんでしょうかね。本当ならギターでも弾きたかったんでしょうけど、それ以上にバイクにも乗りたい。悩んだ挙句、バイクに乗りながら音楽をやろうっていう、夢に一直線の結果が爆音演奏に繋がったのかもしれませんな。
ところで、何で選曲が、「ドラえもん」や「メリーさんの羊」なのか。「メリーさんの羊」なんかはアメリカの童謡ですよ。フォークソング部。血気さかんな若者だったらロックだのパンクだのって音楽に真っ先に食いつきそうなもんなのに、アニメの主題歌とアメリカ童謡ですよ。気になります。
これ、子供の頃の思い出を無意識のうちに思い出してるんですよ、きっと。
「ドラえもん」は、家族で楽しくTVのドラえもん見てた思い出が強く心に残ってて、それが無意識のうちに選曲され、演奏されてしまったものなんじゃないかと。のび太のドジに笑ったり、ドラえもんが出してくれる未来の道具ワクワクしてたあの頃を思い出してしまったんでしょうな。んで、カラダが勝手に爆音演奏。ブンブンブブブン「バイク」ブンブン「1台」ブンブン。
んじゃ、「メリーさんの羊」はどっから出てきたんでしょうね?アメリカの童謡ってことから、幼い頃はお父さんの仕事の都合でアメリカにでも住んでたんでしょうか。んで、アメリカの幼稚園で歌の時間に「メリーさんの羊」をよく歌ってたから?
わかりましたよ、「メリーさんの羊」を演奏した理由、カラダが勝手に演奏してしまったその理由。
それは、幼い頃に読んだ、「発明家・エジソン」の本に原因があったんですよ。誰もが知ってる発明王エジソン( トーマス・アルバ・エジソン)、彼の発明は生涯で1000以上にも及ぶほどのものがあったということですが、その中でも特に有名な発明は「3大発明」と言われ、『白熱電球・蓄音機・映写機』がありました。
で、この爆音演奏男の心をガッツリ掴んで離さなかった発明、それは「蓄音機の発明」だったんですね。蓄音機を発明したエジソンが、その発明を世の中に初めて公開する際に吹き込んだ歌こそがそう、「メリーさんの羊」だったんですな。
完成した蓄音機の公開実験では、エジソンは童謡「メリーさんの羊」を自ら歌って録音してみせます。でも、なぜこの童謡だったのでしょうか?それは、だれでも知っている有名な曲、ということもありますが、実は蓄音機には“th”のような擦過音で、録音した音が極端にビリつくという欠点があったのです。そのため公開実験には、擦過音の少ない童謡が適していた、というわけです。
エジソンが蓄音機の実験でこの童謡を選曲した理由には、また完璧では無い生まれたての蓄音機の能力をカバーする理由もあったんですね。そんな難しい話、さすがに小学校の頃読んだエジソンの話には書いてなかったなあ。
未来から来た猫型ロボット大好き、発明王大好きのどこにでもいるような普通の幼少期を送った暴走爆音演奏男ですけど、今回の件で反省して、「メリーさんの羊」の演奏は、大人の科学シリーズ「エジソン式コップ蓄音機」を使って家の中でがんばって披露していて欲しいものですな。
【蓄音機というものは再生するものではなく演奏するものだ関連】
ちこんきのたのしみ