#7459名無しがーるどさんから頂いたコメントにインスパイヤされて。「ハンチングのコンテンツ内リンクは別窓で開く指定してませんよねえー?」って話で、改めて自分のスタンスを書いてみようかなーと思ったので書いてみます。
別窓で開くリンクってのは早い話、アンカーリンクに「target="_blank"」っていう属性指定するかしないかってことです。これをリンクのタグに入れとくと別窓(新しいブラウザウィンドウ)が勝手に立ち上がってソコにリンク先が表示されるって話なんですけど、こんなこと、ネットやってると何となくで分かった人も多いんじゃないでしょうか。もちろんその指定がされてなければ、開いてるブラウザウィンドウ内でリンク先が表示されるカタチです。(JavaScriptのwindow.openでポップアップさせる話は今回は置いておきます。)
まず最初に。実はハンチングでも大昔は別窓指定してたんですよ。サイト内外問わず、全てのリンクにtarget属性を付けて別窓で開くようにしてました。単純に自分が何でもかんでもリンクは別窓で開きたい派だったからなわけで、自分が見やすければ他の人も見やすいだろうってことでなんも気にせずに。
あるとき、有難いことにハンチング見てくださってる方からメール頂いたんですね。で、その中に「リンクをクリックすると新しいブラウザが勝手に立ち上がってビックリしてしまいます。」という感想が書かれていて、「あー、なるほど。便利だと思ってた別窓指定も『強制的になってしまう』ってことに戸惑いがある人がいるのかー。」と思ったのがキッカケでそれ以降、このtarget属性による別窓指定を一切やめました。(管理リンクや外部コンテンツサービスの都合によるリンク、掲示板なんかの一部を除く)
別窓指定が便利だなーと思ってた前提として、自分が使っていたブラウザ環境が「タブブラウザ」だったってことも大きいでしょう。使っていたタブブラウザの場合、別窓指定のリンクは新しいブラウザの起動にはならず、新しいタブを作ることで特にそんな大きな視覚の変化が無かったことも要因です。タブであればデスクトップスペース的にも邪魔になりませんし。
あと、別窓指定を客観的に見ることで分かったのが「選択の余地の無さ」の大きさです。target属性のリンクというのはもう「同じ窓でリンク先を開くことが出来ない」という状態になってしまうのがそもそも問題だと気が付きました。別窓指定の無いリンクを別窓で開きたい場合には、「Shift+左クリック」とか「右クリックメニュー」なんかで選択の余地はあるわけですが、別窓指定をしていると選ぶことが出来なくなってしまうのです。
この辺の話なんですけど、実は去年の8月くらいに結構ネットで盛り上がってましたね。ハンチングの情報メモでも#6167でちょろっと取り上げました。
target="_blank" の話題。他サイトへのリンクを新しいタブで開きたいとは考えない人が現にいるにもかかわらず、target="_blank" とすると、閲覧者は選択の余地なく新しいウィンドウを開かされてしまう。これが target="_blank" が嫌われる唯一無二の理由です。
リンク target 問題の争点は、製作者が target 指定すると、ユーザの選択肢がなくなることだ。
やっぱり別窓指定による選択肢の消失が一番の懸念になってるような気がします。閲覧者任意で新しいブラウザウィンドウ指定は出来るわけですから、そこは「見る側の自由度を広げてあげる」というスタンスを取ることで一歩譲ってもらおうかなあーって感じですかね。
また他に、技術的な見地から別窓指定の是非を考察されてる方も。
調べてみたらW3C的には非推奨、それどころかXHTML1.1以降では廃止されてるそうだ
厳密にサイトのHTMLを仕様に則したカタチにしたい人にとっては別窓指定は確実にダメな選択肢になりうるみたいね。HTMLのverifyオタク(なんているのか?)のとってはユーザビリティとか以前に、減点対象ってことで使われないんだな。(脱線するけど、いくらverifyが100点満点でもユーザビリティ悪い、見難いサイトってのも、ねえ。)
まあ、難しいHTML仕様の話はともかく、「別窓指定するかしないかの選択肢優先」の判断で、ハンチングも別窓指定はやめた次第です。
俺の場合なんですが、ウェブ閲覧スタイルが基本的にドコのサイトのドコのリンクをクリックするんでも「Shift+左クリック」をいつも使ってるんで、逆に別窓指定が無いことに対しての違和感は無いかなあ。「Shift押してないときは同じウィンドウ内にリンク先が表示される機能」くらいの逆転の意識があるくらいかも。なので、アンカーリンクじゃ無くって Input Button とかでリンク作られてたりすると融通利かなくって困っちゃうときあるかもなあ。
そんな感じで、「人をビックリさせないサイト=人に優しいサイト」を目指してこれからもハンチングしていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします。