タイに行ってきました。今回は前半にサムイ島で海遊びして、後半にバンコクで街遊びしてこようというコース。あと、アユタヤも行ったこと無かったのでアユタヤへも行ってみることに。このエントリーはバンコクのお話のその2。(→ 初日はこちら)
朝早起き。タクシーに飛び乗り、タイ国鉄のファランポーン駅(ハンチングマップ: ファランポーン駅)へ急ぐ。
タイのタクシーは初乗り2キロが35バーツ、以後300mごとに2バーツ。で、基本的に料金は「二捨八入」くらいの感じで端折って清算する(される)。例えば、料金41バーツだったら50バーツ払うと10バーツお釣りが返ってきたり、料金49バーツだと100バーツ払ってお釣りは50バーツだけ戻ってきて残りの1バーツ分は運転手さんのさわやかな笑顔でごまかされる。そんな大雑把な微笑の国こそ、タイランドなのである。
7時の電車で今日はアユタヤに遺跡見に行くぜ。電車は3等車(一番低いグレード)。アユタヤまでの運賃は20バーツ。
駅はドコと無く、キレイになる前の上野駅広小路口みたい。この時間なんだけど結構ヒトがいっぱいいたなあ。切符を窓口で買って、切符に書かれた発車ホームに行くんだけど、改札も何も無くそのまま電車に乗り込む。
3等車なんで板張りの座席覚悟してたんだけど、きちんとクッションあり(中国式にいうと軟座?)だった。BTSや地下鉄より快適でよかった。それと発車時間が7時予定だったんだけど、どうせタイの電車のことだから時間なんてすげー遅れるんだろうなーと思ってたら予想外に時間通りに出発したので失礼な思い込みだったと反省。
車内はもちろんエアコンなんて無いので窓全開。でも、明け方に雨降ってたらしく車内に吹き込む風は気持ちいい。トイレ行くんで車両をうろうろしてみると、座席に座ってる時はわかんなかったけど、乗車口は扉とか無く開けっ放し。トイレは予想外に水洗でキレイだったなあ。トイレットペーパーまであったよ。さすがに日本の電車よりも振動は大きいので多少気になるけど、でも、線路がほぼまっすぐなので思ってた以上に快適だったかも。車窓からの風景もいい感じだし。
1時間40分くらいでアユタヤに到着。アユタヤってもっと田舎っていうイメージあったけど結構普通だった。いや、まあそれでも田舎だけど。「アユタヤ観光」っていうとさあ、やっぱ多くの人がオプションツアーとか使うせいか、フリーの観光客見つけるとトゥクトゥク屋とか営業必死でビックリした。もっとのんびりしたとこかと思ってたのに。とりあえず今回は徹底的に歩いて回る覚悟だったのでスルーして船着場に。アユタヤ駅から遺跡までの間には川が流れててここ渡んないといけないのね。片道3バーツ。地元の人も普通に使ってる渡し舟。
向こう岸に渡ると駅前よりも派手にマーケットが広がってた。例によってチッコイ仏像プレート屋さんとか食べ物屋さん、あとは生活雑貨が多かったな。このマーケットを抜けバスステーションを越えると遺跡まで30分くらい歩きます。俺は今回とにかく歩きたかったからいいけど、普通の人はトゥクったほうがゼッタイにいいよ。営業されてるときの相場から底値を判断しても、遺跡4、5箇所回るくらいなら300バーツくらいで喜んで乗っけてくれると思うし。でも、歩きながらじゃないと見えないタイの田舎町の風景も魅力なのは事実です。
しっかり見たのは、ワット・ラチャブラナ(ハンチングマップ: ワット・ラチャブラナ)、ワット・プラ・マハタート(ハンチングマップ: ワット・プラ・マハタート)かな。マハタートでは遺跡の中で一番見たかった「聖木トンポの木の根に埋まる仏頭」が思う存分見れてよかった。
どちらの遺跡もビルマ軍との戦争の傷跡を生生しく残し、首の無い仏像や荒れ果てた遺跡を見て、国境や宗教とはなんなのかを改めて考えさせられたなあ。マハタートの塔堂正面に立って崩れた遺跡を見上げてたらなんとも言えない気持ちと、歴史の重さみたいのをすごい感じてなんか泣きそうになった。わかりやすくいうと「(壊されて無い塔堂の大きさを想像して)こんなに大きい塔堂を宗教の下にみんなで一生懸命作ったのに戦争はそれを一気に無にしてしまう。宗教の力も戦争の力も真逆のベクトルでスゲェ。」って感じで。(こう書くとすごい薄っぺらくなっちゃうなあ。笑)
ヴィハーン・プラ・モンコン・ボピット(ハンチングマップ: ヴィハーン・プラ・モンコン・ボピット)を見ての帰り、駅のほうのバスステーションまで行きたかったんだけどさすがに歩くの疲れてグッタリしてたら人の良さそうなおっちゃんが「乗らないか?」って言ってきて、もう歩く気もなかったの値段交渉。ガソリンの値段が高騰してて生活キビシイとか言ってたし(28バーツ/Lくらいだった)、おっちゃんの感じよかったので50バーツで手を打って付いていったら、なんと、人力三輪車だったよ!ガソリンの値段、関係ねージャン。でも、走りながらカタコトのタイ語でいろいろ話しかけたらおもしろかったのでよかった。
おっちゃんにバンコク行きのバス乗り場まで連れてってもらってバスに乗る。バンコクまで45バーツ。アユタヤの街中を一回り客拾いして、一気に高速でバンコクの北バスターミナルまで。これ、すげー快適だった。クーラー装備だし、長距離バスなんで車内後ろにトイレもあるし。
到着して、北バスターミナルからほど近くにあるチャトゥチャック公園のウィークエンドマーケット(ハンチングマップ: チャトゥチャックウィークエンドマーケット)に行く。初マーケット。
ここ、ヤバイ!スゲー楽しい!昨日行ったスアンルムのナイトマーケットは、なんつーか、「観光客向けのみやげ物屋街」なんだけど、チャトゥチャックのマーケットはほんと、地元の人たちが週末に買い物来るようなノリなので、お店の雰囲気も並ぶ品物も明らかに違う。日用品からペットまで。全然イメージ無かったんだけどタイの人たちってペット好きなのな。ペット屋さんスゲー盛り上がっててビックリしたよ。犬やネコ、爬虫類から観賞魚まで。特に金魚は人気あるみたいだったなあ。
それと、フードエリアの食べ物も完全に地元スタイルでウマイ!安い!サイコウ!珍しいしそ風味のパッタイ(タイ風焼きそば)は10バーツ、カーオ・パット・バイ・カパオ(鶏肉のバジル炒めご飯)は20バーツ、黒蜜ゼリーのカキ氷は10バーツ。いくら食べても歩けばまた次に食べたいもん出てくるのでキリ無いよ。うれしい悲鳴です。ここに来たら太るの覚悟だぜ!
タイの街中を歩いてると目にすることが多いんだけど、腕が無かったり足が無かったり、全身をやけどしたように皮膚が痛んでる人だったりが、路上で「物乞い」をしてる。で、俺なんかは正直、見て見ぬ振りというか我関せず的に素通りしてしまうんだけど、ちょっとマーケットで気になったのが、「タイの中高生は物乞いをしてる人たちに食べものやお金をあげている」光景を何度か見かけた。いや、日本でもそういう恵まれない人たちに手を差し伸べることを積極的に出来る中高生はいっぱいいると思うけど、なんか見てると、明らかにそういうこと出来る子達の人数が多いように見えたんだよなあ。
マーケットには老若男女、家族連れからカップル、友達同士とかいろいろな人たちが遊びに来てんだけれども、特にやっぱり中高生ぐらいのヤングなティーンたちが特に目立つわけね。で、そういうティーンの子たちがそうやって物を渡してるのを、ほんと多く見かけた。それもなんか違和感無く(不自然な表現かもしれないけど)渡してるんだよなあ。
で、気になったのはたぶん、親がそういう恵まれない人たちに対しての認識をしっかり子供に教えてあげてるからそういうことが出来るのかなーと思ったんだよねえ。家族でマーケット行けば必ず物乞いの人見かけるし、チビッコだったらゼッタイに、「なぁーに?」って親に聞くだろうし。で、親がその質問にきちんと答えてあげてるから、大きくなってそういう接し方できるようになるのかなーって思ったなあ。何事も包み隠さない国民性というのがもしかしたらあるのかもしんないねえ。「物乞いにお恵み。」ということには賛否両論(人為的身障者に対する見解とか)あると思うけど、まあ、そんな側面から1つ、タイの子供、親、家族なんかをいろいろ興味深く思うことが出来ました。
とまあ、そんなちょっと冷静な社会観察なんかしつつもマーケットを満喫。結局、4時間くらいいたんだけど全然回りきれない。ほんと、ここ、えらい楽しかったよ。今度バンコク来るときはゼッタイに週末1日をこのマーケット散策し倒すのに使ってやる!と心に決めて後にする。
これでタイ滞在も最後、夜の飛行機で東京に。ドンムアン空港にやたらポスター貼ってあって気が付いたんだけど、バンコクに新空港が出来るのね。「スワンナプーム空港」っつーのか。なんかキレイな空港になるのはいいけど、場所が微妙に遠いみたいなんだよな。バンコクの東、市内からクルマで1時間半弱かかるとか。なんかエクスプレストレインを作ってるみたいでそれ使えば30分弱らしいけど開港には間に合わないみたいだねえ。開港予定はいろいろウワサあるみたいだけど今年中にオープンできるみたいよ。
それから機内泊の飛行機って初めてだったんだけど、これ、ダメだな。全然疲れ取れない。つか、朝の4時に機内食出てきたよ。搭乗後すぐに出てくればいいものを。
そんな感じの今回のタイ旅行も満喫しまくりつつさらにタイのオモシロさを開拓したような気がして、もうまた行きたくなってきてしまった。とにかく、ウィークエンドマーケットはとにかくおもしろ過ぎるので「バンコクのオススメスポットは?」と聞かれたら俺はココをオススメしますよー。