俺も最近知ったんだけど、小笠原航路に高速の船が出来るんだってね。「学生かリタイヤした老人しか行くことができない東京都」なんてジョーダンもあるくらいに、東京都なんだけどとにかく遠い場所、小笠原。現在、この小笠原航路には「おがさわら丸」って船が定期運行してんだけど、東京から小笠原の父島まではその船で26時間かかる。これじゃなかなか足運べませんわな。
そもそもは、日本の造船技術の粋を結集した「テクノスーパーライナー(TSL)」が国家プロジェクトとして開発され、この開発されたTSLを活躍させる場にはどこがふさわしいかということで選ばれたのが、黒字航路の小笠原航路だってことらしい。
便利になるならサイコウじゃん!って気もしたんだけど、秋の就航開始を目前にして、ナニやらいろいろと問題が出てきてるらしい。
今年11月、小笠原航路に就航する世界最高速の大型旅客船「テクノスーパーライナー(TSL)」について、海運会社が年約20億円の赤字が出ると試算し、国や都に早くも経営支援を求めていることが4日、わかった。
その問題は最近の原油価格の高騰が根本の原因らしく、当初の見込みの2倍の燃料価格になっていることが理由らしい。満員乗船でも採算取れないとか書いてあるんだけど、それを無理に運航開始して赤字を国家予算で支援する、ってのもねえ。
黒字航路ということで選ばれたのにはもちろん、運航開始当初のマイナス経費を多少でも補填できるように、余裕持てるようにって配慮からなんだろうと思うけど、明らかに真っ赤な先行き不透明事業は、さすがに国の支援あるにしたって海運会社も避けたいんじゃねーかなあ。
で、この小笠原TSLの期待というか前評判なんだけど、意外に「良くない」みたいなんだよねー。
先日、ダイビングショップで聞いた話。小笠原には毎年必ず行くというダイバーのヒトが話してくれたんだけど、小笠原に常宿あって通ってるような「ヘビー小笠ワラー」から見ると小笠原TSLの就航で観光客が増えるのはあんまり歓迎されるような感じはしないよう。「ヒトがいない」ってのを魅力に思ってるヒトが多いみたい。「飛行場が無いのがいいのに。」とも言ってた。
それから、TSLの乗船には荷物重量制限がかかるみたい。TSLはホバークラフトみたいなしくみの船なのでこの辺はシビアみたい。で、これはダイバーにとっては結構重要なポイントらしくって、器材の持込が制限されちゃうと何のために小笠原行くのかわかんなくなっちゃうよー、ってさ。
それと、「おがさわら丸」でも往復で5万円近くかかってた運賃がさらに高く設定されるだろうって話。こんな燃料の値段が倍になったとかって話になるとそれこそ運賃にそれが跳ね返ってきて当然だろうしねえ。26時間から17時間に短縮される時間をいくらで買えるか、みたいなとこかな。いや、ヒトによってはのんびり乗っていられる船の時間のほうが大切ってヒトもいそう。
あ、あと、船の乗り心地なんだけどそんなに良くないんじゃないかなんて話も。水面を浮いてる、というか跳ねてるような航行なんで縦の細かなショックが結構気になるんじゃないか、なんて懸念もあるみたい。この辺は乗ってみないとなんとも言えないし、人それぞれ気になる気にならないもありそうだけど。
で、最後に、「TSL出来ても結局、みんな今まで通りおがさわら丸で行くんじゃないかなー。」と。
なんか利用者待望の、待ちに待った夢の高速船ついに就航!って感じじゃなく、また、その運航開始自体も危ぶまれてる感のある小笠原TSL、ちょっと今後の動向に注目しつつも、俺も行ったことのない「東洋のガラパゴス・小笠原諸島」を近いうちに体験してみたいなー、と思うわけですよ。
オガサワラゲーム!イェーイ!!
Aさん:父島!
Bさん:母島!
Cさん:オガオガ!
【該当ニュース関連】
・お茶のみ話 - テクノスーパーライナー
(「安直に来れないし、また天候次第でいつ帰れるかもわからなくなる。それこそを付加価値として考える」、これ、素敵。小笠原が好きなヒトはこの付加価値をナニにも変えがたいことをわかってるからまた小笠原に行くんだろうなあ。)
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【小笠原TSL関連】
・テクノスーパーライナー(TSL) - 三井造船
・(株)テクノ・シーウェイズ(Techno-Seaways)
・国土交通省 小笠原TSL
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(小笠原海運超高速船ネーミング決定)
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(小笠原エコツーリズムキャンペーン 2005年7月31日まで抽選で小笠原体験ツアーが当たります。9月10月に1週間旅行行けるヒトは応募するベキ。)