スチャダラパー / ドコンパクトディスク
マル 2005-04-13 [朴訥音楽評]
自身のアルバム「the 9th sense」をはさんで、AFRA、アルファとコラボが続いて次は電気(!)と、精力的な活動を続けるスチャダラパーの2000年リリースの作品です。
デ・ラ・ソウルのトゥルゴイや、ビースティ・ボーイズのアドロック、ジュラシック5のNUMARKがミックス参加しているこの作品は収録曲のリミックスが多いこともあって、オモロラップを期待していたリスナーからは総スカンを食らった感があるのですが、リリックは響き重視になり、ファンクを基調にしつつも、レトロフューチャー感が垣間見れるトラックは、音楽という文脈で捉えると遊びごころに溢れていて、個人的には一番面白い作品なんじゃないかな、と思っています。
これとその前にリリースされた「fun-keyLP」、つまりワーナー時代の作品は、それまで(東芝以前)の茶の間オモロラップ路線の作品が今聴くと「なつメロ」にしか聴こえないのに対して、リリックの意味がブラーなぶん、曲としてまったく風化していない。どっちがどう、と言うわけではないんだけど、今でも聴けるのは明らかに前者。
ちなみにワーナーから移籍した後の現状の最新アルバム(っつっても去年だけど)「the 9th sense」は、、、ごめん、これは断じて批判じゃないんだけど、トラックは上記の路線を進化させた感じでかっこいいんだけど、なんというかあれです。大人になった子役タレントを見ている感覚、いや違うな、最近の野沢直子を見ている感覚に近いというか。「WILD FANCY ALLIANCE」を頂点としたリリックの主旨を、時代性そのままの状態で現代に持ってきたという感じで、リリックにリアリティが感じられなくて、恥ずかしくてまともに聴けない。
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