岡村靖幸 / Symposium
マル 2004-05-31 [朴訥音楽評]

昨年9月に行われた『フレッシュボーイTOUR』東京公演を中心に構成されたライブDVD。

最初は当の靖幸本人も、そして観に来ているファンにも13年のブランクから来る固さが見受けられたけれど、ライブが展開していくうちにダンスのキレも表情もシンガーソングライターダンサーの肩書きそのままに往年と同様にセクシーになっていく。ajyapaiを加えて、時代性とファンクネスを手に入れたバンドも最高にクール。体型の変化は往年のファンクスターの風格すら感じさせるけど、唯一往年の曲をやると声が出ない場面があり、見てるこっちも悔しいところ。

でも、たとえ声が出てないとしても、この一体感って、最近の邦楽アーティストのライブじゃ味わえない感覚だと思う。実際このライブを見に行ったんだけど、なんか岡村靖幸以降、というか野暮な言い方をするとフリッパーズ以降って、良いか悪いかは別としてオーディエンスを突き放している人ばかりで、楽しさを体現する人が少ないような気がしたので、そこがすごく新鮮で誠実だと思った。泣きながら力いっぱい「カルアミルク」を合唱する昔からのファンもたくさんいたけど、ノスタルジーだけでは完結しない人間・岡村靖幸のリスタート感がこのライブにはあったと思う。そのくらい圧巻だった。

同梱のCD収録の弾き語りの模様も侮れない内容。いろんな曲の断片を即興で弾くんだけど、コレも最高に面白い。奥田民生のひとり股旅のように、この弾き語りだけでも頻繁に見たいと思うんだけど、それは贅沢なんだろうか。そう、「スイートメモリーズ」や「なごり雪」を熱唱していたあのころのように!!

関係ないけど、10年後木村拓哉ってこんな感じになっていると思うんだけど、どうだろう?なんか似てない?すべてにおいてto matchなところが。

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