今、アメリカで一番影響力を持つジャーナリスト、マイケル・ムーア。マイク片手に突撃アポなし取材という独自のスタイルで、コロンバイン高校銃乱射事件を入り口にアメリカ銃社会を斬っていく。あくなき探求心と、確信犯的無邪気さで、狙った獲物は逃がさない! そのジャーナリスト魂はお墨付きで、ホワイトハウスからは公式に「危険人物」と認定されたほど。彼は問う。なぜコロンバイン事件が起きたのか? なぜ銃犯罪が多発するのか? こんなアメリカに誰がした?
昨日観てきました。
事件の原因を、その凶器の銃のせいにし、
その問題の本質に触れようとはしない社会風潮。
また逆に、事件の原因を人種問題や社会治安にすり替え
銃社会の正当性を訴える人々。
銃の販売はもとより、その銃の危険さを伝えなくてはならないメディアも
結局は商売の上で成り立っている手前、
都合悪く、また、商売として魅力にならないものは
「くさい物には蓋をしろ」
方式で片付けられてしまう。
銃が存在しないことになってる日本で生活している以上、
銃社会の仕組みの本質を知ることは非常に難しいことなのだと思うけど、
それでも、現在の米国が課題にしていかなければならない
「銃の社会問題」
の意味の大きさはこのドキュメンタリー映画で
日本人でも十分理解することはできると思った。
市民の銃所持率と銃事件発生件数の関係を調査していくところの中で、
「カナダの市民は家のドアにカギをかけない」
ということを取り上げていて興味深かった。
「カギをかけたことがない」という市民がほとんどのようだった。
カナダの市民の銃所持率は決して少ないわけではないが、
銃事件の犯罪件数は驚くほど少ない。(というか、ほぼ皆無だった。)
銃事件を起した少年がマリリン・マンソンをよく聴いていたと言う理由で、
コロラド州ではマリリン・マンソンのライブ中止された。
マリリン・マンソンにインタビューし
いろいろと話をしてもらってるところがあるんだけど、
ものすごい説得力ある、冷静な意見が出てきて感動した。
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コメント (2)
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ラストシーン。全米ライフル協会会長チャールトン・ヘストンに突撃インタビューする時の高揚感ったらないよね。ドキュメンタリー映画で、あのカタルシスを出せるところが、監督としての確かな手腕も証明してる。
nobu 2003/08/18 #216
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最初、「僕はNRAの永久会員なんですよ。」とかいって
会員証見せるとこまではよかったけど
話が徐々に確信に迫っていくとC.H.の顔から笑みは消えて、
最後は半分キレ逃げしてたもんなあ。
映画としては確かに気持ち良過ぎるオチだと思うわ。
(直接の問題解決には至らなかったけどね。)
オオカワ 2003/08/18 #217