やっと花粉症落ち着いてきた風で、自分の中での外出禁止令も解かれた感じの春の陽気の日曜日。代々木公園で行われたアースデイ東京2005に遊びに行ってきましたよ。
忌野清志郎のライブ観たかったんだけどタイミング悪く公園に着いたときには終わっちゃってて、とりあえずいろんなNPO、NGOが出してるブースを見て回る。キープグリーンなメッセージをアピールしてるブースから、「地球とは。」みたいなちょっち哲学入った団体のブースとかもある。
一番多いのはナチュラルな素材で作ったいろんなものの物販ブース。「おおー、なかなかヨサゲな木の椅子ハッケン!」なんつって座ってみたりして、座り心地バツグンでコレ買いかも?って値段見てみると、かなりセレブリティなお値段。「地球に優しい生活の実現は、貧乏人のフトコロには厳しい。」という現実に直面してガックリと肩を落とす。その後、Gocooのパワフルでトランスィーな和太鼓をオナカに感じつつ、そのオナカにタイラーメン流し込みつつ、ビールもついでに注ぎ込みつつイイ感じ。
で、帰ろうかと公園から駅へ歩いていると、ナニやら不思議なカッコウをした人が。黒いトンガリマスクにでかいサングラス、全身黒な細身のダンシングガイがナイスなサウンドビートに乗ってリズミカルに筆をキャンバスに走らせていた。ん?おお、横に立ってる人の似顔絵書いてるのか。つか、その踊りと似顔絵の融合っぷりったら、すごいテンションで圧倒されまくり。ナンナン?この人。
☆ユキンコアキラ リズムに乗って未来へ進め!☆
路上で絵を描くことを続けてきて今の自分が作られてると思うんです。僕の評価は路上で出会った人が決めている。そう思っています。いつまでも、人を引き付ける絵が描きたい。そのバロメーターは路上で描くから確認できます。路上で作品を生むということは、見る側の人も作品に参加しているんです。僕1人のパワーではできません。僕にかけてくれた言葉や、感情がすぐ次のタッチに影響してくるから。
その黒いトンガリマスクの正体はストリートアートパフォーマー、ユキンコ☆アキラ氏。ユキンコサウンドボックスという自身のアートワークも施された自慢のポータブルなプレイヤー・スピーカーを肩から下げ、打ち込みビートに乗って全身でリズムを刻み、その躍動を筆に集中させて白いキャンバスにユキンコ氏の言うところの「心の目」で見たヒト、モノを描いていく。
とか、ちょっとカタく紹介書いてみたけど、いやー、このパフォーマンスは言葉だけじゃイマイチうまく説明できないかもなあ。とりあえず路上でパフォーマンスやってるのみたら足止まるよ。イデタチが目に留まるし、いったん画を書き出したら、これがまた、「おおー。」って感じナンさ。いや、まあ、画がウマイなんていう次元なんかどうでもよくって、パワーをその場で感じられる「ストリートパフォーマンスという舞台」を操ってる感がスゴイ。
ユキンコサウンドボックスからのダンスビートに乗ったその筆さばきは、失礼な言い方ではあるが、ほんと、最初は「殴り書き」にしか見えない。けど、観てるコチラもそのビートに合わせてカラダを揺らすと、そのイメージの輪郭がダンダンと見えてくる。
ユキンコ氏はこのパフォーマンスで描くものは「心の目」で感じたものだと説明するが、きっとコチラの人間が見ること出来たその輪郭も、たぶん、コチラの「心の目」で見ることが出来たものなんだと思う。『コチラ』から、『パフォーマーの1人』へ仲間入りできた瞬間ってことなのかなあ。
画を描くというパフォーマンスでは終わらない、その場に作られる空気や時間、さらには観てるヒトまでも巻き込んでアートするユキンコ氏のストリートアートパフォーマンスは何度もいうようだけど言葉で説明するのもヤボになるんで、ぜひとも目の前で、ライブで体験してみてください。突発的な路上パフォーマンス他にもイベント出演などいろいろ活動されてるようなので、ゼヒ、ユキンコ氏オフィシャルHPをチェックしてみてくださいな。
画の完成でユキンコ氏が叫ぶ「デキター!」の声は、きっと、画以外の『何か』の完成も告げてるような気がしてならない。